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パリ事務所(クレア・パリ=CLAIR PARIS)は、日本の地方団体のフランスにおける共同窓口として、1990年10月に設置されました。

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第3回フランス語圏自治体幹部職員会議に参加

2023年2月8日(水)から2月10日(金)まで、リモージュで第3回フランス語圏自治体幹部職員会議が開催されました。これは、全仏自治体事務総長組合(SNDGCT)と全国地方公務員研修センターがフランス語圏における自治体の国際関係構築と連携を目的として開催している会議で、クレアパリはSNDGCTとのパートナーシップの一環として、2021年から参加しています。

今回のテーマは「地方自治体のためのデジタル活用」でした。行政におけるデジタルの活用が推進される今日、情報格差問題やサイバー攻撃に関する自治体の対策が急務となっています。会議では、どのような懸念が想定されるのか、また、自治体職員としてどのような点に注意しなければいけないのかなど、デジタル行政の実例や実務に携わる職員の意見を交えながら紹介されました。

会議では、デジタル化によって利便性が高まる一方、年齢が高くなるにつれ、デジタルツールを使いこなせない住民が増えることが課題の一つとして取り上げられました。これは日本でも同様で、高齢者ほどインターネット利用率が低下する傾向にあり、オンラインでの申請が可能な手続きであっても自治体の窓口に行かなければならないという状況が生じています。登壇者からは、社会的問題を抱えている住民は、デジタルの活用に関しても何らかの問題を抱えている可能性があるという指摘もありました。誰もがデジタル行政サービスにアクセスできるよう、サポート施設が整備されている地域もあるそうで、これはすべての人が同じサービスを受けるための重要な取り組みだと感じました。

写真1会議の様子

写真2:ラウンドテーブル1:ネットワーク構築戦略に関する議論

また、サイバー攻撃を受けた場合のシミュレーションを実施している自治体についての報告もありました。例えば、ヌーベル・アキテーヌ州では、複数のシミュレーション用ツールを活用した対策が進められています。

日本においてもサイバーセキュリティに関する対策は行われています。例えば、日本のある自治体では、業務連絡を装った、不審メールを職員に送り、それに気づかずメールに記載されたURLをクリックした職員に対して注意を促すという訓練が行われています。会議でも、担当部署だけではなく、自治体職員全員がデジタルのリスクを知らなければならないという発言がありましたが、多くの個人情報を扱う自治体において、その重要性は年々高まっています。職員一人一人が、デジタルの利便性とリスクの両方を把握し、対応していくことが重要だと、改めて感じる機会となりました。

クレアパリ事務所は、今後もフランスにおける課題や先進的な取組について情報収集・発信し、自治体の国際活動を支援してまいります。

 

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