リヨン市アンペール高校と岡山県高梁市との交流が一歩前進しました!
※この記事はクレアパリの所管国の地方行政関係者向けて配信しているニューズレター「é-CLAIR」116号の記事の日本語版です。
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2021年12月7日、クレアパリは、岡山県高梁市と教育交流協定を結んでいるリヨン市のアンペール高校(Collège-Lycée Ampère)を訪問し、校長のグラン(GRAND)氏に高梁市市長の書簡を届けるとともに、今後の交流について意見交換を行いました。
「グラン校長と高梁市派遣のクレアパリ職員」
高梁市をご存じない方のために少しご紹介いたします。高梁市は、岡山県の西部に位置し、山々に囲まれた市街地を中心に約2万8千人が住んでおり、日本の昔の町並みや文化が残る歴史の薫る素敵な町です。
市街地の北端には、標高430mに「備中松山城」という城があります。天守は、日本で最も高い所にあります。1240年頃に最初に城が築かれ、1683年に修築された後、現在まで残っており、城は市の観光名所の一つとなっています。秋から春にかけての早朝には、雲が海のように山々の麓に発生し、城がまるで雲の上に浮かんでいるように見えることから、観光客にとても人気があります。
「雲海に浮かぶ備中松山城」
他には、弁柄(赤色の顔料)と銅の生産で繁栄した鉱山町の吹屋地域があります。吹屋で生産された弁柄は全国に流通し、日本の工芸品を鮮やかに彩り、日本のイメージカラーである「ジャパンレッド」を創出しました。また、赤い瓦と格子で飾られた町並みは独特の景観を醸し出しており、2020年6月には日本遺産に認定されています。
「赤色が特徴的な吹屋の町並み」
アンペール高校と高梁市の交流は2018年の教育交流協定締結から始まっており、これから高校生たちの相互の行き来を重ねて、関係を深めていく段階にあります。2019年にはアンペールの高校生たちが高梁市を訪れました。備中松山城や吹屋などの散策や、ホストファミリーとの生活を通して、日本の価値観や伝統を学んでいただきました。そして、2020年秋には、高梁市の高校生たちがアンペール高校の訪問を予定していましたが、残念ながら新型コロナウィルスの世界的な流行のため延期となったまま未だ実現できていません。幸いなことに、2021年4月から高梁市の職員がクレアパリで勤務することとなり、今回の訪問を実現させることが出来ました。2時間ほどにもわたる意見交換の中では、アンペール高校と高梁市の交流をさらに深めていくというお互いの思いを改めて共有することができました。
また、今回の訪問では、高校1年生の日本語クラスの授業を見学させていただきました。熱心に日本語を学ぶ学生たちの姿を見て、高梁市の高校生を早くアンペール高校に連れて来てあげたいという思いを新たにしました。リアルタイムでのオンライン交流には、時差(日本とフランスの時差は7~8時間)の関係から難しい面もありますが、アンペール高校と高梁市との交流促進のため、お互いの知恵を出し合って良い案を模索していきたいと考えています。今後の両者の交流促進のため、クレアパリは引き続き支援して参ります。
「高校生に挨拶するクレアパリ職員の様子」
高梁市について詳しく知りたい方は、フランス語で書かれた高梁市の紹介ページ(https://www.city.takahashi.lg.jp/site/explore-takahashi/)をご覧ください。