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パリ事務所(クレア・パリ=CLAIR PARIS)は、日本の地方団体のフランスにおける共同窓口として、1990年10月に設置されました。

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コンピエーニュ市・白河市で写真展同時開催:写真を通じた日仏交流

 姉妹都市関係にある仏コンピエーニュ市と福島県白河市が、「コンピエーニュと白河《時の鏡》1935年~1955年(仏題: Compiègne - Shirakawa 1935-1955 « Le miroir du temps »)」と題して両都市にて写真展を同時開催しました。

 この姉妹都市関係は、1987年に白河市に日本ルセル白河工場(現在のEAファーマ)が開設されたことをきっかけに、日本ルセルの親会社であるルセル・ユクラフ社の工場が位置するコンピエーニュ市と白河市との交流が開始されたことに始まります。1988年に姉妹都市となって以降、青少年の交流を交流事業の中核とし、白河市の中学生がこれまでに計16回、293名がコンピエーニュ市を訪れるなど、教育・文化・スポーツ・観光等幅広い分野で両市は交流を深めています。

 この活発な交流活動を支えているのが、コンピエーニュ市にあるアソシアシオン(日本のNPO法人等にあたる非営利団体)「コンピエーニュ―白河」です。フランス人のみで構成されている同アソシアシオンですが、同アソシアシオン会長も含めて日本語を話すことのできる構成員がいて、皆ボランティアですが、コンピエーニュ市と白河市の友好関係維持と促進のために、熱心に交流事業を進めています。

 今回の写真展も、この「コンピエーニュ―白河」の企画運営で行われました。コンピエーニュ市での写真展会場となっている市中心部の図書館(la Bibliothèque Saint-Corneille)は14世紀に建てられた修道院が修復された建物であり、修道院では回廊だった場所に写真が展示されました。写真は、1935年から1955年までの20年間に二都市で撮影されたものを、当時の二都市の様子を比較できるように、撮影時期と被写体のテーマが類似するものを各都市から1枚ずつ、2枚1組として一つの額に入れて展示されていました。

 祭りをテーマとして、白河提灯祭りに参加する少年たちの写真とコンピエーニュでのジャンヌダルク記念パレードの写真、駅前の風景をテーマとして、バスが並ぶ白河駅と乗客で賑わうコンピエーニュ駅の写真など、2枚1組で鑑賞できることにより、まさに「時の鏡」のように、二都市の歴史に思いを馳せることができ、大変興味深い展示方法となっていました。結婚式をテーマとした神社での結婚式とコンピエーニュの結婚式の様子を比較した展示の前では、参加者の一人が「コンピエーニュの写真では皆笑っているが、白河の写真では結婚式なのに誰も笑っていないのがおもしろい」という話をして近くにいた参加者と談笑しており、気軽な気持ちで日本とフランスの文化の比較を楽しむことができていました。

 主催した「コンピエーニュ―白河」の職員からは、戦争を経て残っていた数少ない写真を集めたり、各写真に付した日仏両言語での説明書きの調整に苦労したりした裏話も聞きました。しかし、2枚1組の写真からは、コロナ禍という難しい状況にあってもコンピエーニュ市と白河市がこれからも密接に交流を続けていきたいという熱い思いが伝わってきました。長引くコロナ禍の影響で、物理的に国際的な行き来は難しくとも、こうした写真展などの開催により姉妹都市間の交流を深めていくことが可能であることを実感しました。

コンピエーニュ市長の挨拶 クレアパリの挨拶
写真を鑑賞するコンピエーニュ市長 写真を真剣に鑑賞する参加者
写真を鑑賞しながら交流する参加者 ベルニサージュに参加した多くの参加者

 

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