パリ事務所(クレア・パリ=CLAIR PARIS)は、日本の地方団体のフランスにおける共同窓口として、1990年10月に設置されました。

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食を通じて東北の復興を世界に伝える:Human Legacy Dining ~Terroage Tohoku~の開催

 2021年7月23日(金)、日本に注目が集まる東京2020オリンピック大会の開会式の日、パリ市第10区庁舎において「Human Legacy Dining ~Terroage Tohoku~」と銘打ったイベントが開かれ、クレア・パリ事務所の職員も参加しました。このイベントは、一般社団法人「東の食の会」が主催したもので、復興五輪を理念に掲げながら原則無観客開催になってしまった東京2020大会に代わり、食を通じて東北の復興を世界に発信する趣旨で行われました。当日は、オンラインでパリ会場と日本の東北地方の食の生産者を繋ぎ、東北の食と酒のマリアージュ(組み合わせ)、食文化を味わってもらいながら、東北地方の生産者の方々のこれまでの軌跡とその想いがパリ会場の参加者へ伝えられました。

  イベントでは、初めに、パリ在住の日本人シェフが作った東北地方の食材を使った料理と、日本人ソムリエの選んだ東北地方のお酒がふるまわれ、参加者は料理とそれぞれの料理に合うお酒のマリアージュを楽しんでいました。


[東北の豊かな食材を活かした料理とお酒]

 第二部では、福島県の内堀知事の挨拶の後、パリの会場と東北地方の生産者をオンラインで繋ぎ、東北地方の生産者から、それぞれの食材やお酒について、その特徴やコンセプト、震災や復興活動で直面した苦労、そうした苦労を乗り越えるための新しい取組などの説明がありました。主催者から出たコメントは、「東北の生産者は被災者ではなく、ヒーロー」。震災やその後の風評被害等の様々な困難の中にあっても物事をポジティブにとらえ、地域の魅力を世界に発信し東北の明るい未来に向かっていく姿はまさにヒーローという言葉がぴったりでした。


[福島の民芸品赤べこを用いた内堀知事からのご挨拶(画面前は通訳者)]

 その後、意見交換の時間が設けられ、通訳を通じて、パリの会場と東北の生産者が直接やりとりを行いました。パリの会場からは、「料理とお酒のマリアージュが素晴らしかった」、「東北の食材とチーズ等のフランスの食材とがとてもよくマッチしていた」等といった料理とお酒に対する感想だけでなく、「困難に負けずに素晴らしい食材を生産する東北の皆さんは確かにヒーローだ」といった生産者の方々への賞賛の声も聞かれました。

 このイベントに参加し、地域の特産物を紹介する際、物そのものの良さもさることながら、そうした物が作られる背景や過程、生産者の考え方を一緒に紹介することの大切さを感じました。そうした物が持つストーリーが人々の関心を引くように思います。クレア・パリ事務所では、今秋、「衣食住」をテーマとし、日本の地方に根付いた伝統産業工芸品や伝統産業技術にスポットを当てる第9回「伝統と先端と~日本の地方の底力~」展を開催する予定です。この企画展においては、知られざる伝統技術など伝統工芸品が持つストーリーを的確に伝え、来場者の方々にしっかりアピールできるよう、展示内容などを工夫していきたいと思います。


[パリの会場と日本の生産者とが画面を通じて交流]

 

 

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