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パリ事務所(クレア・パリ=CLAIR PARIS)は、日本の地方団体のフランスにおける共同窓口として、1990年10月に設置されました。

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日本のポップカルチャーを世界へ発信!「Japan Expo 2024」が開催されました!

「Manga (漫画)」という単語がフランスで定着して久しい。フランス語では本来「BD(bande dessinée))」と呼ばれる漫画ですが、日本製のものは特に「Manga」と呼ばれ、フランスにおける漫画文化の中心的存在となっています。フランスで生活していると、日本の漫画やゲームなどのポップカルチャーがとても人気があると感じます。街を歩くと日本の漫画のキャラクターがプリントされたTシャツを着る若者に多く出会い、バーでお酒を飲んでいても見知らぬフランス人と漫画のキャラクターやストーリーの会話で盛り上がる、なんてことがよくあります。街角の老舗デパートの本屋でも、日本の漫画が新作コーナーの一画を占めるなど、フランスの街のあちこちで、日本のポップカルチャーへの関心の高さを窺える場面に出会います。

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 本屋には「Manga」のコーナーが並ぶ

フランスにおける日本のポップカルチャーの流行を支えたのが「Japan Expo」というイベントだと考えられます。今年(2024年)も、7月11日から14日にかけて、欧州最大の日本関連イベント「Japan Expo 2024」がパリのノール・ヴィルパント展示会場にて開催されました。今年で23回目となるこのイベントは、今では、漫画、アニメ、音楽、ゲームなど、フランスで人気のコンテンツに関する最新のトレンドを取り上げるだけでなく、書道や折り紙、歌舞伎、三味線などの伝統文化や、柔道・合気道・弓道などの日本古来の武道、日本へ訪れた際に注目すべき観光スポット・アクティビティの紹介など、「和」を感じさせる総合プロモーションの場として国内外から訪れる来場者を魅了しています。その展示品数・クオリティはともに日本を愛するフランス人にとっては納得のものとなっており、日本という国をもっと知りたい、日本に訪れてみたい方には必見のイベントです。

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 会場の入り口には大きな「鳥居」  歌舞伎役者による三味線の演奏
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 書道体験  弓道体験

今回のイベントでは、下川眞樹太駐フランス日本大使が、2025年大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」とともにステージに登場し、Japan Expo主催者とともに、2025年4月26、27日の2日間、大阪・関西万博において「Japan Expo Paris in大阪」を開催することを発表しました。大阪・関西万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)」をテーマとし、2025年4月13日(日) から10月13日(月)までの184日間に亘って開催され、「未来社会の実験場(People’s Living Lab)」のコンセプトの下、地球規模のさまざまな課題に対応すべく英知に富んだ展示が行われる予定です。この万博との相乗効果により、来年のJapan Expoは日本のポップカルチャーファンのみならず、海外からのインバウンド効果により、多くの来場者が訪れることが期待されています。

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 Japan Expo Paris in Osaka 2025の発表(提供:日本貿易振興機構(JETRO))

イベントの期間中、特設ステージでは、最近フランスでも徐々に知名度が上昇している熊本県営業部長「くまモン」も登場し、「ミャクミャク」との夢のコラボレーションが実現しました。日本の伝統文化の一つである「けん玉」を来場者と一緒に行ったほか、子ども達と一緒に踊る可愛らしい姿を見せてくれました。

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 来場者と「けん玉」で盛り上がるくまモン(左)とミャクミャク(右)

Japan Expoは、回を重ねるほどその重要性を増しています。日本のポップカルチャーの紹介だけでなく、日本とフランスとの文化交流の場として相互理解を深める役割や、伝統工芸品をはじめとする日本の優れた製品を欧州に展開していく際の市場調査の場として活用されたり、イベントを通じて日本に興味を持った来場者によるインバウンド効果など、今後も、多角的な側面から日本を支える存在に成長していくことが期待されています。