横須賀市とブレスト市の姉妹都市交流について
横須賀市
本市は、日本の近代化の礎となった横須賀製鉄所(造船所)の建設に貢献したフランス人技師のフランソワ・レオンス・ヴェルニーが勤めていた海軍工廠があったことが縁で、1970年、ブレスト市と姉妹都市提携を行いました。
同市とは1995年から交換学生事業を開始し、毎年、高校生2名を相互に派遣しています。交換学生は夏季の2週間、ホームステイをしながら、公式行事に参加し、文化交流や異文化体験を通じて相互理解を深めます。
2004年からは、市職員の交流事業を開始しました。福祉や文化、環境などの調査テーマを設定し、関連部局の職員1名を毎年相互に約4週間派遣します。概要説明や意見交換、事業や施設の視察等を通じ、それぞれの課題や取り組み事例を学びます。下欄は、今年2月にブレスト市に派遣した職員の報告の一部です。
このほか、本市で毎年開催している、横須賀製鉄所(造船所)の建設に尽力した江戸幕府勘定奉行 小栗上野介忠順とフランス人技師ヴェルニーを顕彰する「ヴェルニー・小栗祭式典」とブレスト市で4年に1度開催される「国際海洋フェスティバル」に相互に市長等が出席し、市民と交流しています。
上記のような交流を今後も継続し、文化スポーツ交流、経済交流など、幅広い日仏交流につなげていきたいと考えています。
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2024年2月10日~3月10日ブレスト市へ派遣 環境部環境政策課 大野 由樹
今回の調査テーマ「海洋都市」に関連し、海洋プラスチック問題及び廃棄物関連施策を焦点に調査しました。ブレストメトロポールでは、海洋プラスチック問題に関する啓発、対応、研究のすべての分野に注力しており、この問題の影響力の大きさを再認識しました。中でも啓発については、子ども向けに工夫された冊子や、環境とは別分野のイベントでのブース展開、「海はここから始まる」という特徴的なメッセージが書かれた啓発物など、より多くの人々が問題を認識し、対策を考える機会を様々な形で提供していました。
廃棄物に関する施策でも、市民が分別やリサイクルに取り組みやすい環境づくりが重視され、家庭用コンポストの配布に伴う相談窓口や分別を学ぶゲームの設置、ごみ排出指導の家庭訪問など、市民を身近でサポートするしくみを多く取り入れていました。
全体を通して実感した本市との違いは、市民団体と連携した取り組みの多さと市民との関係性です。環境問題や廃棄物に関する政策は、専門的な知識や長期的なサポートが必要な場合が多くありますが、ブレストメトロポールは、特定の分野において活動する市民団体の力を借りることで、より専門的な取り組みを継続的に行えています。また、コンポストの市民説明会や相談、環境教育の授業等に同行する中で、どんな課題や質問にも時間をかけて真摯に対応するブレストメトロポールの職員の姿勢から、市民が気軽に相談できる関係性をとても大切にしていると感じました。市民や教諭、子どもたちが気軽に職員に話しかけ、職員が些細な疑問にも丁寧に対応する姿勢は、同じ自治体職員として非常に参考となり、今後の業務を行う上で意識したいと思います。
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ブレスト市との姉妹都市提携50周年記念動画「未来へつなぐ50年の絆」
https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/0832/yokosuka-channel/7ch/20201113.html
横須賀市観光情報
https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/kanko/index.html
着物、浴衣を着る交換学生 2023年8月 | 将棋にチャレンジするブレスト市交換学生 2023年8月 |
ブレスト市に派遣した横須賀市職員大野由樹(中央)とブレスト市職員のみなさん |
ブレスト市キュイヤンドル市長と横須賀市長 |
ブレスト市ペリカノ副市長と横須賀市長(中央2人)、サンシール士官学校学生 2023 年11月 ヴェルニー・小栗祭式典 |