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パリ事務所(クレア・パリ=CLAIR PARIS)は、日本の地方団体のフランスにおける共同窓口として、1990年10月に設置されました。

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椋田 那津希 新所長 着任のご挨拶

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初めまして。本年6月に自治体国際化協会パリ事務所長に就任した椋田と申します。

 今年は、フランスで100年ぶりにオリンピックが開催され、同時にパラリンピックも開催されるという記念すべき年であり、そのような貴重なタイミングでパリ事務所長に就任することができたことを喜ばしく思います。オリンピック・パラリンピックでは、日本の選手とフランスの選手が、これまでの練習の成果を発揮し、力を尽くして対戦する場面も多く見られました。競技を通じて切磋琢磨してきた関係性から生まれるお互いへの敬意、友情は、観ている私たちにも大きな感動を与えてくれるものとなりました。

 オリンピックの3つの価値は、「卓越(Excellence)」、「敬意/尊重(Respect)」、「友情(Friendship)」とされています。それぞれの意味は、IOCのホームページによると、「卓越」はベストを尽くし努力すること、「敬意/尊重」は自分自身、ルール、相手、環境、公衆などに対しさまざまな方法で敬意を示すこと、「友情」は数年に一回人々が集うオリンピックを共に祝うこと、とのことです。この価値は、オリンピックにのみ当てはまるものではなく、我々、日本とフランスとの関係においても当てはまるものであると考えます。

 日本とフランスの外交関係は、1858年の日仏修好通商条約調印から160年以上続いてきました。また、2013年には、安全保障・成長・イノベーション・文化を振興するための「特別なパートナーシップ」を結んでいます。日本とフランスは、互いの文化・歴史・価値観に敬意を払い、相互理解に尽くしてきました。

 さらに、日本とフランスの自治体による姉妹都市・友好都市連携は、1958年の京都市とパリ市の姉妹都市連携を皮切りに増え続け、現在はその数が55組に上ります。この間、住民同士の草の根交流や、学校同士などの教育現場での交流、スポーツや音楽などの文化を通じた交流、伝統的産業における技術の学び合いなど、さまざまな分野における交流がなされてきました。これらの交流を長年支えてこられた関係各位の皆様のご努力と友情に厚く敬意を表します。

 そして、このような交流は、互いの継続した努力なしに成し得ることはできないと思います。日本とフランスのそれぞれの国民がお互いの国とその文化、歴史、価値観を尊重し、友情を育むよう、長年努力し続けてきたからこそ、これまでの両国の関係性、そしてこれからの関係性が形作られていくものと考えます。

 オリンピック・パラリンピックは、2021年の東京大会から2024年のパリ大会へとバトンが渡されました。

 クレアパリ事務所も、これまで続いてきた日本とフランスの交流のバトンを次世代に繋ぎ続けるべく、両者の架け橋として活動に励んでいきたいと思います。今後ともご理解ご支援の程、どうぞよろしくお願いします。

一般財団法人自治体国際化協会パリ事務所長

椋田 那津希