パリ事務所(クレア・パリ=CLAIR PARIS)は、日本の地方団体のフランスにおける共同窓口として、1990年10月に設置されました。

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フランス自治体関係者への日本のホストタウン及びコロナ対策に係る発表について

今年の秋、クレアパリは、フランスの自治体関係者が集まる全国会議にて、日本の自治体の取組みについて発表する機会を得ました。

<東京2020大会におけるホストタウンの取り組み>
2021年9月30日にSNDGCT主催で開催された『第2回フランス語圏自治体幹部職員会議(2emes édition des Rencontres des Dirigeants Territoriaux Francophones)』では、クレアパリの野村知宏所長が、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下「東京2020大会」という。)におけるホストタウン(注)の取り組みについて発表しました。この会議のテーマ「スポーツと地域(SPORT ET TERRITOIRES)」に沿って、発表では、東京2020大会開催に伴いホストタウンとなった日本の自治体の住民と、それらのホストタウンに滞在した選手との交流について紹介しました。

コロナ禍における多くの制約により住民と選手と直接触れ合うことができなかった中でも、日本の子どもたちがカードメッセージや地元の特産品で作った料理を通じて選手に思いを届けた事例や、オンラインでの交流によりかえって大会後でも継続的な対面でのコミュニケーションが可能となったことなど、2021年以降にもつながる様々な交流が行われたことを、具体例を挙げて説明しました(資料はこちら)。フランスでは、2024年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催にあたり、「Terre de Jeux 2024」というホストタウンと類似の取り組みが行われています。野村所長の発表後に会議の参加者から多くの質問が寄せられたことから、私たちは、フランスの自治体がホストタウンの取組に対して高い関心を持っていることを実感しました。

また、今回の会議には、2026年にユースオリンピック競技大会が開催される予定のセネガル・ダカール市からも参加があり、日本のホストタウンの取組みをフランス語圏の自治体に理解してもらい、興味を持ってもらうための貴重な機会となりました。
ホストタウンについての発表は、2021年10月18日にエクサンプロヴァンス市で開催された全仏都市連合(CUF)日本分科会でも行われました。オンライン参加を含む約50名が出席者したこの会議では、山城充次長が東京2020大会の経験及びそれが地域にもたらす効果について発表しました。会議参加者からは、静岡市がフランスのホストタウンとして登録されたきっかけや、ホストタウンとなった自治体の予算に関する質問など、今後のパリ大会を見据えた具体的な質問が寄せられました(当日の資料はこちらCUFウェブサイト)。

<日本におけるコロナ対策>
2021年10月14日から3日間開催された『第80回SNDGCT年次総会(80ème CONGRÈS SNDGCT(Syndicat National des Directeurs Généraux des Collectivités Territoriales))』では、野村所長が「日本の地方自治体の概要及び新型コロナウイルス感染症への対応について(Les collectivités locales japonaises et la lutte contre la Covid-19)」というテーマで発表を行いました(資料はこちら)。クレアパリ開設30周年を記念する特別セッションにて行われた発表では、日本の地方自治体に関する基本的な制度や、Covid 19の感染拡大防止対策において日本の地方自治体が果たす役割などを説明しました。たとえば、フランスと比べると国が発する日本の緊急事態宣言自体にはあまり強制力がないこと、緊急事態宣言下において具体的な措置の内容を決めるのは都道府県であること、日本におけるワクチン接種は通知から接種完了まで市町村の役割が大きいことなどフランスと日本の差異を中心に説明しました。
発表後には多くの質問が寄せられました。Covid 19の感染拡大防止対策に係る日本の自治体の役割について詳しく問う質問から、日本の首長、副首長の選出方法、知事と副知事、市長と副市長の権限の違いなど、日本の自治体の基本的な構造に関する質問まで、さまざまな内容の質問が寄せられました。

クレアパリでは、今後もこのような会議に積極的に参加し、日仏両国の自治体が抱える共通の政策テーマや課題についてフランスの自治体のみなさまと共有、議論して参りたいと思います。

 

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第2回フランス語圏自治体幹部職員会議における発表の様子

 

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CUF日本分科会における発表の様子

 

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第80回SNDGCT年次総会における日本の自治体のコロナ対策に関する発表の様子

 

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第80回SNDGCT年次総会における海外自治体幹部交流協力セミナー(Programme d’étude de l’administration locale japonaise)2018参加者による発表の様子

注:「ホストタウン」とは、東京2020大会に参加する国や地域と、これを受け入れる日本の自治体とが、スポーツ、文化、経済などの多様な分野で交流することを通じて、地域の活性化などに活かし、東京2020大会を超えた末永い交流を実現することを目的とした取り組みです。このホストタウンの取り組みは、過去の大会にはない史上初の取り組みです。