コロナ禍対応、JETプログラム学生説明会を初オンライン開催
12月9日、2021年度のJETプログラムに関する在仏日本大使館主催説明会が行われた。同説明会はこれまで、パリ大学をはじめ、イナルコ大学やセルジーポントワーズ大学などで日本語を専攻している学生を対象に行われてきたが、今年はコロナウイルスの影響を受け、パリ大学の学生を対象に初めてオンラインで開催された。 クレアパリ事務所員によりJETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)の概要が説明されたのち、2人の元JET参加者による経験談が語られ、JETとして日本で働くことに関心を持つ25人ほどの学生が画面越しに熱心に耳を傾けていた。
下市町(奈良県)にて英語ALT(学校での語学指導助手)を務めたべニアイアさんは当時を振り返り、学校で英語や文化の授業、放課後の英語クラブの指導を行った他、課外活動へも参加したことや、ローカルテレビ番組や広報誌から取材を受けた経験を語った。プログラム全体を通して、文化的感性や適応能力が求められたと言い、さらに、奈良県内のJET参加者で構成されるネットワークで、季節ごとにスポーツやゲームイベントを開催して、多くの県民と交流を深めたと話した。
続いてCIR(国際交流員)として4年間金沢市に勤務したガネムさんが、同市の魅力を織り交ぜながら経験を語った。業務は、書簡の翻訳や会談時の通訳を主として、金沢市が姉妹都市を結んでいるナンシー市との交流に関するコーディネート、市民への姉妹都市に関する説明、フランスのPR、ローカルラジオへの出演等多岐に渡ったと話し、その他、県内に居住する外国人のサポートや、中学校や高校で生徒の異文化体験の支援等も行ったと振り返った。また、同市に勤める他国からのCIRとともに、料理教室や異文化理解イベントを企画開催し、金沢市民の国際体験に貢献したことも語った。
説明会に参加した学生からは、プログラムに参加するための日本語レベルに関する質問や、コロナウイルスの影響により従来の予定から遅れが生じているスケジュールに関して質問等が寄せられ、関心の高さがうかがえた。
東京オリンピックの影響で9月来日を予定する2021年度JETプログラムへの募集は、例年より約一月遅れで、来年2月頃に開始見込み。
JETプログラムに関する情報はこちらから。
http://jetprogramme.org/ja/(日本語/英語)
https://www.fr.emb-japan.go.jp/itpr_fr/JET.html(仏語)
金沢の魅力を交え、元CIRガネム氏が業務経験を語った