茨城県とエソンヌ県が19年ぶりに友好交流再開(茨城県)
茨城県とエソンヌ県は、1985年に本県で開催された国際科学技術博覧会(つくば万博)での交流をきっかけに、1986年に友好協定を締結しましたが、1999年以降、交流が一時中断しておりました。
そのような中、2018年は日仏友好160周年と言うこともあり、2017年12月に本県職員が交流再開の可能性を探るため、エソンヌ県を訪問しました。その後エソンヌ県から交流再開の書簡をいただき、昨年、エソンヌ県議会のオレリ・グロ副議長ご来県のもと、新たな友好協定を結び、交流の再開にいたりました。
今年7月には、大井川和彦茨城県知事がエソンヌ県を訪問し、フランソワ・デュロヴレ議長との間で、「両県間の交流推進計画」及び「県営シャマランド園と偕楽園・弘道館との間における連携協定」を締結しました。
「交流推進計画」には、芸術・文化的交流の促進や、観光資源や特産物などの相互PR、両県の一層の発展に向け連携・協力することなどを盛り込んでおり、その第1弾として、9月に本県の高校生を派遣し、芸術・文化活動を通じた交流を行いました。
また、「連携協定」は、本県には、日本三名園の一つである偕楽園・弘道館があり、エソンヌ県にもシャマランド園という、それぞれ歴史的価値の高い公園があることから、両園が連携して、それぞれが持つ課題の解決と更なる魅力向上を図っていこうとするものです。今後は、造園技術に関する情報交換や、イベントの開催方法についての意見交換などを行っていくこととしています。
現地では、パリ・サクレー大学を訪問し、企業関係者、研究者等に対しプレゼンテーションを実施したほか、芸術家のレオナール・フジタ(日本名・藤田嗣治)が夫婦で晩年を過ごしたアトリエを訪問しました。レオナール・フジタの5番目の妻である君代さんは、茨城県出身であることから、今後はそうしたつながりを生かした芸術・文化交流を進めていきたいと考えています。
また、両県はともに首都近郊に位置し、農業と工業がバランスよく発展しているとともに、筑波研究学園都市とサクレー地区では、大学や研究施設が集積しているなど、多くの共通点があります。
今回の訪問は、こうした共通点やつながりがあることを再認識するとともに、これらを生かしつつ、互いに良い関係を保ちながら発展していけるものと今後に期待が膨らむものとなりました。
19年ぶりの交流が始まったばかりではありますが、今後ますます交流を深め、しっかりと関係を構築していきたいと思います。
7月3日「両県間の交流推進計画」、「県営シャマランド園と偕楽園・弘道館との間における連携協定」の署名
(中央右が大井川和彦茨城県知事、中央左がフランソワ・デュロヴレ・エソンヌ県議会議長)
シャマランド園にて
アトリエ・フジタにて
パリ・サクレー大学での大井川茨城県知事によるプレゼンテーション