朝来市・バルビゾン村 ~ 芸術・文化・自然を中心とした交流(朝来市)
兵庫県の山と森に囲まれているのが「朝が来る町」朝来市です。パリからわずか50キロの距離にあり、フォンテーヌブローの森に囲まれているのが「画家の村」バルビゾン村です。
この自然にあふれた2市は、平成20年から芸術文化の分野に特化した交流を推進してきました。この交流は、国際化を求めていたバルビゾン村が、フランスのセーヌ・エ・マルヌ県と姉妹県である兵庫県に、芸術に興味がある自治体があるかどうかを打診したことから始まりました。
平成20年10月に当時の両首長が覚書に署名し、翌年から早速交流が始まりました。平成21年7月から9月まで朝来市で両市の作品展を開催しました。また、フランスの芸術家が朝来市を訪れ、朝来市の芸術家と交流を行いました。
交流5周年の際には、フランスと日本の作品を集めた展示会を開催しました。平成25年には、両市の交流の促進を目的として、朝来市で初めてJETプログラムを通じて国際交流員(CIR)を採用しました。しかしながら、両市とも小規模な自治体であることや、予算が少ないこと、距離も離れているというような様々な理由で、その後何年間かは交流が停滞していました。
その後、各自治体で市長選挙が行われ、朝来市の最初のCIRの任期も平成27年に終わりました。平成30年に両市が友好10周年を迎えた頃には、両市の交流担当部署のメンバーは一新されていました。
両市の交流を再開するために、朝来市は平成29年に2人目のCIRを採用しました。多次市長とドゥース村長は、まず定期的な電話会談を行うことを約束し、約半年に1度、交流の内容やその方針について話し合いを行っています。
交流が再開して数カ月の間に、いくつかの新規事業が生まれました。平成31年2月には、ドゥース村長が初めて、夫人を伴い、ディ=ナポリ・ブイエ部長と朝来市を訪問しました。滞在期間中は、市内の観光地視察、日本文化体験、また、今後の交流についての具体的な協議を行いました。
一つ目の事業は学生の相互派遣です。この事業は、バルビゾン村と朝来市の学生が言語の壁を越え、約一週間、相手の都市の文化と生活を体験するものです。第1回目は平成31年4月に行いました。バルビゾン村の学生2名(16歳の高校2年生の男性と19歳の芸術史学部の大学1年生の女性)が5泊6日で朝来市に滞在し、ホストファミリーとの交流、 茶道、着付け、水墨画などの体験、高校生活の体験(部活動等)、市内見学等を通じて日本文化を体験しました。この交流を通じてバルビゾンの学生2名は日本人と密な交流ができました。この2名は「日本人のおもてなしと素晴らしい歓迎に感動した。」と話していました。
二つ目のプロジェクトは、6月から始まった朝来市とバルビゾン村の友好10周年を祝うためのフォトコンテストです。コンテストの目的は、日本とフランスの友好都市が交流を深めることにあり、一般向けに開催しています。フランス在住者はバルビゾン村に作品を応募、日本在住者は朝来市に作品を応募し、誰でも参加することができます。テーマは「私たちの故郷の心」で、それぞれの市で優れた20作品を選び、それぞれの会場で合計40作品を展示します。
フランス側では早速応募が始まっていますので、是非ご参加ください。(詳しくはバルビゾン村公式HP(http://www.barbizon.fr/concours-photos-barbizonasago/)をご覧いただくか、バルビゾン村役場へお問い合わせください。TEL : 01 60 66 41 92 E-mail : )
井上前市長(左)とベドゥエル前村長が覚書に署名する様子
バルビゾン在住作家ニコル・ガン氏(左)とミグエル・アモロス氏の朝来市での公開制作風景
市長会談の様子
左から:ブイエ部長、ドゥース村長夫人、ドゥース・バルビゾン村長、多次朝来市長、ルヌブ朝来市CIR
学生派遣の参加者:朝来市の生野高校の学生とバルビゾンの学生