熊本市、エクサンプロヴァンス市において5分野での交流事業を実施
熊本市は、5月23、24日の2日間の日程で、交流都市であるエクサンプロヴァンス市(以下「エクス市」という。)において交流事業を実施しました。
この交流事業は、官民双方の側面において相互理解を深め、より強固な友好・提携関係を構築することを目的とするものです。昨年10月、エクス市の訪問団が熊本市を訪れ、エクス市の魅力を紹介する総合、経済、文化、観光各分野の4つのセミナーを開催するとともに、分野別に協議等を行ったことを受け、今回は熊本市がエクス市で事業を実施することとなりました。
熊本市からは、多野春光副市長を団長に、熊本市、熊本商工会議所、熊本県情報サービス産業協会、熊本大学、熊本市現代美術館、熊本市造園建設業協会からなる訪問団22名がエクス市を訪れました。
全体のプログラムの冒頭で開催された「熊本市の総合的な魅力に関するセミナー」では、熊本市の魅力や各分野での取組についてのプレゼンテーションを受け、会場に集まった多くのエクス市民から熊本市の水を守る取組や市長の選挙の仕組み等※の日本の地方自治制度など多岐にわたる質問がなされ、エクス市民の熊本市、ひいては日本への関心の高さがうかがえました。
その後、経済、観光、文化、教育(大学)、日本庭園整備の5分野に分かれ、分野ごとに視察や協議を行い、両市の交流を深めました。
具体的には、経済分野では、起業家支援・地域発展のための組織であるIRCE(Institut Régional des Chefs d’Entreprise)を会場として日本に関心のある起業家に向け熊本市の経済についてプレゼンテーションを行い、フランスで既に日本と取引を行っている起業家から成功例や生の声を聞いた後、新たに日本に進出を考えている起業家との意見交換を実施しました。
また、日本庭園整備分野では、エクス市において新たに予定されている日本庭園の整備に向けた技術協力として、熊本市造園建設業協会が現地の竹林や庭園を視察し、庭園整備に向けた協議を行いました。
日仏両国の自治体が一堂に会し、隔年で開催される日仏自治体交流会議においても、昨年の第6回会議は熊本市が、来年の第7回会議はエクス市が開催自治体となるなど、両市は日仏交流に積極的に力を入れています。
今回の交流事業でも、行政主導の交流にとどまるのではなく、関係団体や民間企業、市民等が主体となった次の段階へと話が及ぶなど、実り多い交流となったようです。今後の両市の交流のさらなる発展が期待されます。
※フランスでは、市長(Maire)は市民による直接選挙ではなく、選挙で選ばれた議員の中から選出される。
熊本市の総合的な魅力に関するセミナーにてプレゼンする多野副市長
IRCEにおける経済交流会の参加者たちと