東京都港区とパリ市が連携協定を締結し、「パリ・プラージュ-お台場プラージュ連携事業」を実施 ~東京2020大会と2024年パリ大会のレガシーとして都心の水辺環境の再生をめざします~
東京の臨海部に位置する港区には、東京湾と高層ビルが景色に混ざり合う人気観光スポット「お台場」があります。お台場の海は東京2020大会でトライアスロンのスイム競技やオープン・ウォーター・スイミングの会場になることから、港区は、大会後のレガシーとして「泳げる海、お台場」の実現をめざしています。
実現に向け港区は、2014年から毎年夏に、通常は遊泳禁止のお台場海浜公園のビーチで、水質等の安全性を確認した上で無料の海水浴イベントを開催しています。2018年は、パリ市と連携を図り、セーヌ川の夏の風物詩「パリ・プラージュ」の雰囲気を会場に再現した「お台場プラージュ」としてリニューアルしました。
連携のきっかけは1年前に遡ります。2017年9月、2024年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市がパリ市に決定しました。パリ市はトライアスロンやオープン・ウォーター・スイミングをセーヌ川周辺で開催することをめざしており、また、かねてから(ジャック・シラク元大統領がパリ市長時代)、「泳げるセーヌ」の復活に向けて水質改善に取り組み、2017年にはパリ・プラージュ会場に水浴場“Baignade”を開設したことなどが日本でも報道されました。
お台場の海とセーヌ川。遠く離れた港区とパリ市は、図らずも共通の課題と目標を有しており、オリンピック・パラリンピックを通じて2つの都市が結びつきました。港区はこの親和性を最大の好機ととらえ、在日フランス大使館を通じてパリ市役所へ水浴イベントの連携を提案。在日フランス大使館が港区内に立地し、防災施策や地域連携などで日頃から良好な関係を築いていたことも奏功し、大使館の全面協力のもとパリ市から快諾を得ることができました。
両都市での調整を経て、パリ市から「港区とパリ市との連携協定」“Convention de partenariat Ville de Minato-Ville de Paris”の締結が打診され、2018年5月にはパリ市のパトリック・クルグマン“Patrick KLUGMAN”副市長が港区役所を訪問。武井雅昭(たけいまさあき)港区長が協定書に署名したのち、6月のパリ市議会の承認を経て締結に至りました。協定では、今夏のパリ・プラージュとお台場プラージュが連携事業として位置付けられた他、東京とパリそれぞれのオリンピック・パラリンピックを見据えて、都心での水浴実現に向けたノウハウの共有などが盛り込まれました。
お台場プラージュ会場には、パリ・プラージュのシンボル小屋(Petit Cabine)やパネル写真を展示され、人気を博しました。来場したあるフランス人旅行者は「なぜ、お台場にパリ・プラージュが!?」と驚き、両都市の親和性に感動していました。
都心においてより良い水辺環境を未来に残すため、港区とパリ市は共に歩みを進めていきます。
「お台場プラージュ」オブジェ |
海水浴だけでなくパラソルやビーチチェアで バカンス気分が味わえます |
パリ市監修により制作したパリプラージュ小屋 プチキャビン パリプラージュの写真やポスターを展示1 |
パリ市監修により制作したパリプラージュ小屋 プチキャビン パリプラージュの写真やポスターを展示2 |
無料のアトラクションが子どもたちに大人気 |
All photos ©Bay Area Development Subsection, Minato City