つくば市・グルノーブル市との姉妹都市提携5周年目を迎えて (これまでの両市の交流の取組みと今後の展望)
○歴史と自然、最先端科学技術が融合するまち つくば
つくば市は、東京から電車で45分、成田空港から55分の距離にあり、名峰筑波山の裾野に広がる「歴史・自然と科学のまち」です。豊かな自然の中に、大学や研究機関が集積し、多くの外国人住民も居住しており、1985年の国際科学技術博覧会以降、多くの国際会議が開催されています。
一方、グルノーブル市は、イゼール県の県庁所在地でアルプスの南山麓に位置し、その歴史は2000年以上前までさかのぼります。近年では、欧州分子生物学研究所(EMBL)やフランス原子力・代替エネルギー庁(CEA)、グルノーブル国立工科大学(INPG)など研究機関や高等教育機関が多く立地し、フランスのみならず、欧州の主要研究拠点となっており、つくば市ととても似た環境の都市です。
○ナノテクノロジーの連携から生まれた都市間交流
2006年、グルノーブル市にナノテクノロジーの拠点機関「MINATEC(ミナテック)」が設立され、これを機に、つくば市内の研究機関の産業技術総合研究所、物質・材料研究機構や筑波大学との共同事業・人材交流が開始され、交流が活発化しました。
2012年7月にグルノーブル市で開催された『ハイレベル・フォーラム』に参加し、両市長の会談が実現し、翌2013年11月に科学技術拠点都市として包括的な連携を図るため、筑波大学・グルノーブル大学の連携協定とあわせて、姉妹都市協定を締結し、官・学一体による都市間交流が幕を開けました。
○フランス流を取り入れた今後の姉妹都市交流
2018年4月12日に、エリック・ピオル市長、ベルナルド・マクレ副市長のほか多数の関係者出席のもと、グルノーブル市で姉妹都市提携5周年記念のレセプションが開催され、五十嵐市長が出席しました。
姉妹都市提携5周年レセプション (左・エリック・ピオル市長、右・五十嵐立青市長) |
5周年レセプション(歓談の様子) |
今年は、グルノーブル市で2年に1度開催されている、若手アマチュア・ミュージシャンのコラボレーションによる「ダイバーシティーズ」に、本市推薦の4人の演奏家が招待されているほか、当市で行われた「つくばショートムービーコンペディション」のグランプリ作品「つれない男」が、グルノーブル屋外短編映画祭で特別上映され、受賞者も招待されているので、皆様に楽しんで頂きたいと思います。
今後とも文化・芸術の交流を深めていくとともに、科学技術の進歩が市民の日々の生活に恩恵を与えられるような情報交換及び協議を進め、一層実りある成果が得られるよう交流を深めていきたいと思います。
マロニエの木とつくば市本庁舎 | ダイバーシティーズ2016 武内瑛太郎氏 |