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パリ事務所(クレア・パリ=CLAIR PARIS)は、日本の地方団体のフランスにおける共同窓口として、1990年10月に設置されました。

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シェアリング自転車に続け。-パリ市郊外でシェアリングキックボードの実験サービス開始-

パリ市及びパリ市郊外では乗り物シェアリングのサービスを多く目にすることがあります。日本でも有名な行政主導のサービスVelib’(ヴェリブ。2007年7月開始のシェアリング自転車)を筆頭に、Autolib’(オートリブ。2011年12月に開始された行政主導のシェアリング電気自動車)、City Scoot(シティスクート。2016年6月に開始された民間主導のシェアリング電気スクーター)などのサービスがあります。そして新たにシェアリングキックボードのサービスが2017年7月から開始されました。まだ実証実験の段階ですが、この新しいサービスについて紹介します。

このサービスは公的機関であるグラン・パリ公社SGP(Société du Grand Paris)[1]とスタートアップ企業Knotが連携して提供されています。利用方法は市民になじみがあるVelib’と類似しているため、市民にとっても使いやすいサービスとなっています。また、他サービスと比較して価格も安く50セント/時間で利用できるのも魅力的です(Velib’の場合は、1.7ユーロ/日でチケットを購入できるが、最初の30分無料で30分以上使用する場合は1ユーロ/30分費用がかかる)。

実証実験が行われているのはパリ市郊外にあるモンルージュ市とシャティヨン市で、両市は隣接しています。両市が選ばれた理由として、SGPが進めている新たな路線建設に関係があるようです。グラン・パリ・エクスプレスと呼ばれるパリ市を取り囲むように建設される4路線のうちの一つがモンルージュ市に建設される予定となっています。新路線が建設されれば、両市を通る路線は3路線となりますが、各駅は離れた場所にあるため、移動時間がかかってしまいます。シェアリングキックボードは、単なる駅から目的地までの移動手段というだけではなく、各路線間の連結効果を高めることも期待されています。

シェアリングキックボードのサービスはまだ始まったばかりです。他のサービス同様にパリに定着するかは未知数なところですが、キックボードに乗っている人をよく目にするパリでは、人々に受け入れられやすい環境があるのではないかと思います。多くの乗り物シェアリングを提供しているパリの取組みが今後どのように発展するのか楽しみです。

Knotのサービスについて

https://www.knotcity.com/en/ (英語)

その他の乗り物シェアリングの記事については、以下からご覧ください。

ヴェリブ:http://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/201308_5/fra.pdf

オートリブ:http://www.clairparis.org/ja/news-jp/news-2012-jp/545-autolib

シティスクート:http://www.clairparis.org/ja/clair-paris-blog-jp/blog-2016-jp/1024-7-jet-2


[1] グラン・パリ公社SGPは州内の新線建設を主たる業務とする公的機関

 

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モンルージュ市に設置しているキックボードステーションの様子 値段は2時間0.99ユーロ、20時間4.99ユーロ、50時間9,99ユーロ
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キックボードの使い方の説明。
鍵の開錠などはすべてスマートフォンのアプリから実施する。

スマートフォンアプリの画面。番号を選ぶと鍵が開錠できる。
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キックボードのステーション位置図。
赤丸部分がメトロの場所。
メトロ付近にキックボードステーションが配置されている。