「州半減、県廃止」方針への世論の反応
マニュエル・ヴァルス新首相が言明した「州半減、県廃止」の方針について、調査会社Ifop社がSud Ouest Dimanche紙向けに行ったアンケート調査の結果が報じられている。
それによれば、10人に6人が「県の廃止」に賛成、「州の半減(22→11)」への賛成も同様の割合、と首相の方針に前向きな反応との結果となっている。
政権与党の社会党支持者では73%が賛成、最大野党のUMP支持者でも賛成は63%に上る。
2008年、サルコジ改革の際に行われた同内容の調査で、59%の回答者が県の廃止に反対であったのとは好対照を成すものと言える。
財政赤字が深刻の度を増す中で、「ミルフィーユ」と揶揄される地方自治体の階層の多さやその結果としての二重行政の弊害への批判が、今回の結果に反映されている、と同調査会社は分析している。
ただ一般論としてはそうであっても、自分の地元の州や県のこととなると反応は異なってくるようだ。前週に行われたLH2社によるアンケート調査では、54%の回答者が、隣の州に取り込まれることに反対。74%が州の削減に否定的(州廃止には77%が反対)という結果となっている。
古くて新しい問題だけに、一筋縄には行かなそうな様相だ。
(パリ事務所長 黒瀬敏文)