パリ事務所(クレア・パリ=CLAIR PARIS)は、日本の地方団体のフランスにおける共同窓口として、1990年10月に設置されました。

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パリ市の都市緑化政策について

パリ市のユニークな都市緑化政策「Végétalisation Innovante」について、新聞で取り上げられておりましたので、少しご紹介したいと思います。

●Végétalisation Innovanteとは
2013年3月29日に、パリ市はVégétalisation Innovante(直訳すると「革新的な緑化」という意味)の名で、企業やアソシエーション、研究者等へ向けて、生物多様性や都市農業の促進、また、近年の気候変化への対策を目的とした都市緑化プロジェクト提案の募集を開始した。
選ばれたプロジェクトはパリ市内で3年間の試行が許可され、屋上、テラス、空き地、建物の壁、道路など、公共の場所での実験が可能となる。
自由な発想の妨げとならないよう、パリ市はこの政策について細かな制約を設けておらず、目的に沿っていれば、廃棄物の利用や技術の開発等、プロジェクトの分野は問われない。提案者にとっては、新しい製品や企画を本来の環境で試す絶好の機会となる。また、中小企業においては、条件によりパリ市から資金援助を受けることができる。
この政策は、パリ市が過去に策定した対温暖化計画(Le Plan Climat)や生物多様性保護計画(Le Plan Biodiversité)等に基づいて作られており、去る7月11日に、30件のプロジェクトが選出された。
●対温暖化計画(Le Plan Climat)
2007年10月1日に、2004年から2020年にかけて25パーセントの温室効果ガスおよびエネルギー消費の削減、消費エネルギーのうちの25パーセントを再生可能エネルギーとすることを目標としてパリ市で採択された。ちなみに、欧州全体での目標値は20パーセントである。また、パリ市の行政施設においては、市民の手本となるべく30パーセントを目標値に設定している。
●生物多様性保護計画(Le Plan Biodiversité)
2011年11月15日に採択された。30の項目から成り、この中のひとつの目標として、パリ市は2020年までに最低15か所、7ヘクタールの屋上庭園を造ることを掲げている。

スペースの少ない都市ならではの工夫が感じられる、創造性に富んだ素敵な政策だと思いました。選出されたプロジェクトの中には、壁面を利用したイチゴの集約栽培、生ごみコンポストの設置、屋上菜園などのユニークな提案が並んでいます。未来のパリ市の姿に期待しつつ、この緑化政策の行方を見守りたいと思います。

※参考:パリ市ホームページ(フランス語)(リンク先のページは既に削除されています。)


西山所長補佐(群馬県太田市より派遣)