「Vélib’」6周年!
パリ市が2007年に開始した貸自転車サービス「Vélib'(ヴェリブ)」が7月15日に6周年を迎えました。
自動車での移動を減らし、大気汚染を軽減することを目的として、パリ市が2007年に開始した貸自転車サービス「Vélib'(ヴェリブ)」(※1)が7月15日に6周年を迎えました。
この日、パリ市役所とJCDecaux(※2)の共催により、パリ市内で最も頻繁に利用されている15か所のヴェリブステーションにて、各ステーションを最も多く活用している利用者の表彰が行われました。表彰者には一年間の契約延長が無料という特典が贈られ、また、当日はそれぞれのステーションが彼らの名前になる、というユニークなイベントでした。
ヴェリブは2年ほど前からfoursquare(※3)と連携しており、利用者はこのアプリケーションを使ってヴェリブのステーションにチェックインをすることにより、“バッジ”を獲得することができる仕組みになっています。今回このバッジを最も多く獲得した利用者が表彰者として選ばれました。
バッジを獲得できるだけでなく、自分の使っているステーションの情報を発信することができ、また、他者の利用状況も知ることができるため、foursquareは利用者間の情報共有における有用なツールとなっているようです。
現在25万人以上がヴェリブの年間契約をしており、一日で14万回以上の利用がある日も少なくありません。また、バカンスシーズンには、フランス人に限らず海外からの旅行者の利用も多く見かけます。運営側の工夫を凝らした取組みの甲斐もあり、6周年を迎えた今、ヴェリブはパリになくてはならない存在になっています。今後もヴェリブのさらなる発展に注目していきたいと思います。
※1 ヴェリブの名前はフランス語の自転車「vélo」と自由「liberté」を合わせた造語。
参考:ヴェリブ導入時のレポート(リンク先のページは既に削除されています。)
※2 フランスの大手広告代理店。パリ市がヴェリブの運営事業を委託しており、同社の子会社であるsomupi社が実際のサービスを運営している。
※3 SNSの一種。チェックインという機能を使うことによって、今自分がどこにいるかを友達などに知らせることができる。
(西山所長補佐 群馬県太田市より派遣)