能面の修復:ナンシーと金沢による学術的パートナーシップ
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(ナンシー市より)
3月26日より、ナンシー美術館では企画展「シャルル・カルティエ=ブレッソンと芸術:コレクターからデッサン画家へ」を開催しています。この展示の一環として、能および狂言の能面20点という非常に貴重な作品が、修復事業を経て公開されています。
このプロジェクトは、ナンシー市と姉妹都市である金沢市の能楽美術館との間で進められてきた学術交流パートナーシップの成果を示すものです。この連携は、2018年の姉妹都市提携45周年を契機として始まりました。当時、金沢能楽美術館の能楽関係者がナンシーを訪れ、これらの能面を調査し、その文化財としての高い価値や、作品によっては非常に稀少性が高いことを指摘しました。
2023年には修復作業が開始され、金沢能楽美術館から依頼を受けた後藤祐司氏(能面修復の専門家) と、ナンシー美術館から任命された オードリー・ラノール氏(保存修復専門家) による技術交流を通じて修復が進められました。
この修復事業はフランス国内では前例がなく、以下の複数の目的を持って実施されました。
- ナンシーに所蔵されている日本美術コレクションの学術的知見を深めること
- 劣化の進行を止め、作品の保存状態を改善し、将来世代へ確実に伝えるための本格的な修復を行うこと
各能面については、個別の修復プロトコールが作成され、グラン・テスト地域の修復科学委員会によって承認されました。
この展示は、ナンシー美術館にて 1年間公開 されます。
シャルル・カルティエ=ブレッソン(1853–1921)
繊維産業の実業家として知られる一方、アジア美術の重要なコレクションを収集した人物でもあります。その多くは1936年にナンシー美術館へ寄贈されました。