VivaTech 2026視察レポート:拡大するJAPAN Villageと日仏自治体のイノベーション戦略
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欧州最大級のテクノロジーイベント「VivaTech 2026」が、6月17日から20日にかけてパリで開催されました。今年で10回目を迎える本イベントには、165か国から20万人が来場し、スタートアップ、企業、研究機関、国、自治体が一堂に会して最新の技術や社会課題解決の取り組みを紹介していました。
今年の出展者数は4,500社に達し、AI、クラウド、産業分野を中心に欧州企業が最新技術や協業事例を積極的に発信していました。欧州が重視する「安全で信頼できるデジタル環境の整備」や「欧州独自の技術基盤の確立」を背景に、関連企業の存在感が際立っていました。また、国別パビリオンは60か国へ拡大し、「カントリー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたドイツは200以上のスタートアップと14州が参加し、国と地方が一体となった強力なエコシステムを示していました。
日本の「JAPAN Village」は、出展自治体数が4から8へと倍増し、スタートアップと連携しながら、各地域の紹介を行っていました。桜の花びらをモチーフにしたブースは来場者の目を引き、自治体と企業が地域の強みを背景に技術・サービスを紹介していました。出展企業からは「自治体の支援により海外展開のハードルが下がった」「継続的な出展が信頼構築につながっている」といった声が聞かれ、VivaTechが実質的なビジネス創出の場として機能していることがうかがえました。
フランス側も12州が出展し、AI、再生可能エネルギー、循環型経済など地域課題に直結するソリューションを発信していました。イル=ド=フランス州は補助金等による支援が企業成長と地域経済の活性化に直結している点を強調し、ペイ・ド・ラ・ロワール州は企業支援が地域ブランド向上や観光誘致に波及する「WIN-WIN」の構造を示していました。
今回の視察を通じ、VivaTechは単なる展示会ではなく、国や自治体による経済政策、スタートアップ支援、国際連携を総合的に推進する場として機能していることを実感しました。日本の自治体にとっても、地域の強みをどのように国際市場へ発信し、スタートアップ支援を通じて地域課題を解決していくかを考える上で多くの示唆が得られるイベントでした。クレアパリ事務所では、今後も日本の自治体に役立つような情報発信に取り組んでいきます。