日本の「おいしい・楽しい・すごい」を体感!第10回セボン・ル・ジャポンにクレアパリがブースを出展
2025年2月14日から16日までの3日間、パリ市内のモントルイユ エキスポ(Paris Montreuil Expo)で開催されたセボン・ル・ジャポン(C’est bon!le Japon)にクレアパリが出展しました。
2014年から開催されているこのイベントは今回で10回目を迎え、これまでのマレ地区から、より広い会場であるParis Montreuil Expoに場所を移しての開催となりました。日本の良いもの、おいしいもの、素敵な観光地を広めることを目的に開催され、日本酒、お茶、和菓子、着物、和雑貨、観光情報など、日本の文化や魅力を発信すべく、食関連45団体、雑貨21団体、旅行・観光10団体が出展しました。開催中、会場前に入場待ちの長い列ができるなど多くの人が訪れ、最終日は終了する18時までたくさんの来場者で賑わっていました。
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会場内の様子 | JNTOステージ |
会場内のステージでは多彩なパフォーマンスや実演が行われ、来場者を楽しませました。メインステージでは、日本の食文化を紹介するプレゼンテーションが展開されました。カメヤ食品による本物のわさびの魅力を伝える実演では、すりおろしの様子を披露した後、わさびを使ったおつまみの試食が提供されました。
また、高知県の土佐文旦や日本産さつまいもの紹介では、試食を交えながら、柑橘王国・高知の特産品の魅力が伝えられました。
和太鼓パフォーマンスも観客の注目を集めました。日本の伝統的な太鼓の響きに加え、舞や着物文化との融合による演出が施され、迫力のある演奏が披露されました。
JNTOステージでは日本の和菓子文化を紹介する実演も行われました。パリで和菓子店を営む和菓子職人によるデモンストレーションでは、春をテーマにした和菓子を用い、繊細な技法を実演を交えて解説。最後には、完成した和菓子が来場者に振る舞われ、実際に味わいながら和菓子の奥深さを体験する機会となりました。
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和太鼓パフォーマンス |
クレアパリブースでは、東京や京都、大阪といったゴールデンルート上の都市ではなく、東北・北陸・中部・四国・九州など、フランスでは比較的まだ知られていない地方都市を中心にパンフレットを用いて紹介しました。セボン・ル・ジャポンの来場者は、既に日本を訪れたことのある方も多く、リピーターの方にはゴールデンルート以外の地域の需要が高いことを改めて認識しました。単なる観光地巡りや写真撮影を目的とするのではなく、その土地の文化や歴史的背景を深く理解したうえで訪問することに重きを置いており、伝統や地域の特色を体験する旅を求めていることが伝わりました。
新幹線や特急列車の利用方法、最寄りの空港からの移動手段、レンタカーの可否など、具体的な質問が多く寄せられ、旅行計画を真剣に考えている来場者の姿が印象的でした。
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クレアブースの様子① | クレアブースの様子② |
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クレアブースの様子③ | クレアブースの様子④ |
人が多く来場する15日(土)にはJETAA※会長のMme.INISAN Juliaが強力な助っ人としてブースのサポートをしてくれました。
また、クレアパリでは日本の自治体の依頼に基づき、活動支援としてさまざまなサポートを行っています。今回は秋田県からの依頼を受け、秋田県および県内の食品産業事業者のブース運営をサポートしました。
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秋田県ブースでの日本酒試飲 | 秋田県ブースで日本酒を楽しむ来場者 |
秋田県ブースでは、日本酒や味噌、醤油の試食が実施されました。特に日本酒は木村酒造の社長自らが来仏し、来場者にその魅力を直接伝えました。味噌と醤油の試食は秋田県職員が担当し、味噌汁として提供されたことで、多くの来場者がその味わいを実際に体験しました。秋田県ブースでは販売はしていませんでしたが、試食を通じて、味噌の購入を希望する声も多く寄せられ、少なくとも20名以上が現地小売店での販売情報を求めるなど、高い関心が寄せられました。
秋田県の日本酒については会場内の物販ブースで販売も行われ、盛況のうちに在庫がほぼ完売しました。特に3種類の日本酒は最終日を待たずに売り切れました。そのうち一本は95ユーロの純米大吟醸で、合計10本以上が販売されるなど、高級日本酒への関心の高さがうかがえました。会場の2階ではBtoBの商談も行われ、秋田県産品の販路開拓に向けた交渉が進められていました。
来場者の多くは日本文化に精通し、日本酒に強い関心を寄せていました。一方で、日本酒についてはアルコール度数が高い酒だと認識されていたり、醸造過程で生まれる香りをフレーバーとして捉えている方もおり、日本酒に関する情報発信がまだ十分に行き届いていないことを感じました。こうした反応は、日本酒の魅力をより的確に伝えるための今後の課題を示しており、プロモーションの可能性をさらに広げる貴重な機会となりました。
今回の出展を通じて、日本文化に対するフランスの方々の深い理解と興味を肌で感じることができました。クレアパリとしては、こうした関心の高まりを日本の自治体に伝えるとともに、単なる観光誘致にとどまらず、文化的背景を含めた深い魅力を発信することで、より質の高い訪日旅行の促進や日本国の文化の理解につなげていきたいと考えています。
※ JETAA
JETプログラム(The Japan Exchange and Teaching Programme)の元参加者による同窓会組織ですhttps://jetaafrance.blogspot.com/
JETプログラムは、日本政府(総務省・外務省・文部科学省)によって運営され、外国人を日本の地方自治体や学校に招致し、国際交流や語学教育に貢献してもらうプログラムです。詳細についてはこちらをご覧ください。
https://www.clairparis.org/fr/qu-est-ce-que-le-clair/programme-jet
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