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ジャポニスム2018を通じた金沢市・ナンシー市における市民交流の深化と両市両国交流の発展に向けて(金沢市)

 金沢市とナンシー市には、古い街並みが残り、芸術や文化が薫る学術都市という共通点があり、1973年に姉妹都市提携を締結しました。提携後、両市の特徴を生かした芸術の交流や学生の相互派遣等、様々な分野で交流を継続してきました。

 2018年は、日仏友好160周年であるとともに、金沢市とナンシー市としても提携45周年を迎え、両市の友好関係を祝賀するため、様々な交流を実施しました。

 まず、ジャポニスム2018の参加企画として、ナンシー市庁舎前のスタニスラス広場に、9月から11月の間、日本・金沢をテーマにした日本風庭園を設置し、オープニングで金沢から送付した着物を着用し交流に華を添えました。金沢市庁舎前には10月から11月の間、ナンシー市発祥のアールヌーボー調のデザイン等をイメージした仏風庭園を設置し、庭園を通じた交流により、両市の文化や魅力をアピールしました。

 さらに、ナンシー市最大の祭典「聖ニコラ祭」の開催期間中の11月29日から12月2日に、山野やまの之義ゆきよし金沢市長を団長とする代表団5名がナンシー市を訪問しました。提携45周年記念式典では、両市長が合意書に調印し、民間団体の交流促進や、食文化・スポーツ分野の交流発展に向けた協力の拡充に努めることを確認しました。

 また、代表団の訪問に合わせ、消防団員から選ばれた加賀かが鳶団とびだん23名、料理人団5名及び能楽団5名の市民交流団を派遣しています。

 加賀鳶団は、スタニスラス広場において、加賀鳶はしご登りの演技を披露し、詰めかけた観客から大きな拍手が沸き起こるほど、強い印象を与えたほか、料理人団は、市内9つのレストランで、金沢の食文化をPRするため、郷土料理の治部じぶ煮にと日本酒を提供し、現地の方から細やかな配慮と工夫された味に高い評価が得られました。能楽団は、ナンシー市美術館において、能楽の上演を実施し、来場者は熱心に鑑賞したほか、能面の着用体験を通じて、加賀かが宝生ほうしょうの世界に触れてもらいました。

 これら事業により、両市両国の市民が、お互いの伝統や文化に対して高い関心を持っていることを再認識しました。加えて日仏両国、姉妹都市の交流をさらに一歩推進するには、仏国との交流に携わる団体・自治体間の相互協力やそれらの交流をとりまとめて世界に向けて発信する力が大きな役割を果たすものと考えています。そのためにも、今後とも、クレアをはじめとする関係機関と連携しながら、市民交流の深化を図り、両市両国交流の発展を目指してまいります。

01 フランス風創作庭園 s

   金沢市庁舎前に設置されたフランス風庭園

02 合意書署名 s

       45周年記念合意書署名

03 はしご登り s

       加賀鳶はしご登り披露