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Cityscoot(シェアリング電気スクーター)のサービス開始

パリの日常に溶け込んだ、行政主導のvelib’(ヴェリブ。2007年7月開始のシェアリング自転車)及びAutolib’(オートリブ。2011年12月開始のシェアリング電気自動車)に続き、民間企業がCityScoot(シティスクート。シェアリング電気スクーター)を6月21日に開始しました。

昨年11月からの実験期間を経て、まずは150台で、貸出・返却はパリ市の3分の1の地域に制限してサービスが提供されています。2017年3月までに1,000台まで増やすとともに、貸出・返却地域も拡大される予定です。電気スクーターは、時速45キロ以上は出せない設計となっており、1回の充電で50キロ運転可能です。

1987年以前に生まれた人は誰でも運転免許なしで利用でき、利用に当たっては、専用スマートフォンアプリを通じて、予約、入力コード(鍵の代わり)の受取を行う必要があり、料金精算は登録したクレジットカード等で行われます。

利用料金については、登録料は必要なく、利用時間1分当たり0.28ユーロ(保険料込み)で、100ユーロを先払いすれば1分当たり0.2ユーロとなります。

ヴェリブ及びオートリブと比較すれば、前者の24時間登録料は1.7ユーロ(基本プランの年間契約料は29ユーロ)で、利用30分以内無料、1時間なら1ユーロ、また、後者の1日登録料は無料(基本プランの年間契約料は120ユーロ)で、利用30分当たり9ユーロ(年間契約の場合5.5ユーロ)となっており、30分利用すると8.4ユーロになるシティスクートの対象は、ヴェリブでは遠いけれど、オートリブを使うほどには遠くない(30分は要しない)距離の一人での移動と考えられます(実験中の利用1回当たりの移動平均は3.7キロ18分)。

また、シティスクートは、ヴェリブ及びオートリブと異なり、貸出時間が7時から23時までに限定されていますが、貸出・返却は路上の二輪駐車スペースであればどこでも可能であり、この点、競合するメトロ及びバス等の公共交通機関や、返却ステーションを探さなければならないヴェリブ及びオートリブより優位です。

パリ市は、シティスクートのサービス開始に当たって、補助金を出していませんが、協力はしており、この取組が成功した際には、Scootlib’として導入することも検討しています。一方で、Cityscootという英語名のとおり、実施企業はフランスに留まらず世界的な展開を目指しています。

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写真(左上):実験期間中にオートリブのborne(ボルヌ)で充電中のシティスクート

写真(右上):サービス開始後、路上の二輪駐車スペースに置かれているシティスクート

写真(左下):シティスクートのハンドル左部分(利用時にコードを入力)