岡山県高梁市とリヨン市アンペール高校との教育交流協定を締結しました
2018年5月29日、高梁市はフランス共和国リヨン市にあるアンペール高校と教育交流協定を締結し、2019年から同高校と高梁市内の高校との交流が始まります。
高梁市は、1990年にアメリカ合衆国オハイオ州トロイ市と姉妹都市縁組を結び、中学生の相互派遣をしています。国際化が進展する中、高校生には、英語圏以外の言葉や文化に触れてほしいとの思いを持っていました。
こうした中、数年前、当時の小林龍一郎・リヨン領事事務所長と親交を得、この考えをお伝えしたところ、早速、アンペール高校を紹介していただきました。2017年には、近藤隆則高梁市長が同高校を訪問し、お互い交流の意思を確認、1年間の準備期間を経て締結に至りました。
今回の協定は、相互の文化・歴史・言語を理解しながらの人材の育成を目的としています。これから高梁市はアンペール高校生のホームステイでの受け入れの準備を進め、やがてはリヨンへの高校生の派遣も予定しています。
高梁市が任用しているJETプログラム(※)のCIRブレナ・エドゥアール氏(BRENA Edouard)は、日本語に堪能で、日本文化にも造詣が深く、交流協定に向けての準備においては協定内容の検討、交渉などにおいて両者の考え方の調整を行い、うまく取りまとめてくれました。現地で行われた厳粛な締結式、それに続くパーティでは、それぞれの場の雰囲気を酌み、通訳をうまくこなしてくれたことは言うに及びません。
岡山県の中西部に位置する高梁市は、人口3万1千人ほどのまちです。市内には、城下町として発展した往時をしのばせる国指定重要文化財「備中松山城」や、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「吹屋」の街並みなどの文化財が点在しています。また、1881年には岡山県下で最初の女学校が創設されるなど長い教育の歴史が培われてきました。
一方、アンペール高校は1519年創立。当初はCollege de la Triniteという校名でしたが、同校の卒業生で「アンペールの法則」を発見した物理学者Andre-Marie AMPEREに因んで、1988年に現在の名前に改められたそうです。1990年から、外国語としての日本語教育が始まり、現在百人を超す生徒が日本語の勉強に勤しんでいます。
お互い長い教育の歴史の土壌に育まれた、高梁市の高校とアンペール高校の交流が盛んになり、友情が芽生え、延いては日仏友好に寄与できますことを期待しております。
※ JETプログラム:語学指導等を行う外国青年招致事業(The Japan Exchange and Teaching Programme)の略で、外国青年を招致して地方自治体等で任用し、外国語教育の充実と地域の国際交流の推進を図る事業
アンペール高校HP:http://ampere.elycee.rhonealpes.fr/
高梁市HP:http://www.city.takahashi.lg.jp/
教育交流締結式(前列左から蟻正高梁高校校長、ブルジャ・アンペール高校校長、近藤高梁市長、長澤リヨン領事事務所長) |
協定書に署名を行う近藤高梁市長とブルジャ・アンペール高校校長 |
教育交流締結式(ブルジャ校長【左】・近藤高梁市長【中央】・高梁市CIRブレナ・エドゥアール氏【右】) |